対策記事
玉手箱とSPIは別の検査。対策を分けないと通らない
更新日: 2026-08-09
玉手箱とSPIは、提供している会社も出題形式も違う、まったく別の検査です。片方の対策がそのままもう片方に効くことはありません。最大の違いは時間の使われ方で、玉手箱は同じ形式の問題が連続し、1問あたり数十秒しかありません。SPIは分野が入れ替わる代わりに、1問に使える時間がやや長くなります。この違いが、必要な練習の内容を分けます。
結論:提供会社と出題科目で見分ける
GAB・C-GAB・Web-GAB・玉手箱は、いずれも日本SHL社が提供する適性検査です。言語(本文に対する論理的な正誤判定)と計数(図表の読み取り)が中心で、出題形式が互いによく似ています。一方SPIは、リクルートマネジメントソリューションズが提供する別会社の適性検査で、出題科目も異なります(言語:語句の用法・文の並べ替えなど、非言語:推論・損益算・確率など)。SPIは受検者の正誤に応じて出題内容が変わる適応型である点も、GAB系との大きな違いです。
5つの適性検査の比較表
| 名称 | 提供会社 | 主な受検形式 | 電卓 | 位置づけ |
|---|---|---|---|---|
| GAB(紙) | 日本SHL | 企業内でのペーパーテスト | 不可 | 新卒総合職向けの総合適性検査 |
| Web-GAB | 日本SHL | 自宅のPCで受検 | 可 | GABの自宅受検版 |
| C-GAB | 日本SHL | テストセンターで受検 | 不可 | GABのテストセンター版。英語も出題される |
| 玉手箱 | 日本SHL | 主に自宅のPCで受検 | 形式による | GABと出題形式が近く、やや易しいとされる |
| SPI | リクルートマネジメントソリューションズ | 自宅・テストセンター等 | 形式による | 出題科目がGAB系と異なる適応型テスト |
GABの3つの受検形式を比較
| 形式 | 言語 | 計数 | 英語 | 性格検査 | 合計時間 |
|---|---|---|---|---|---|
| GAB(紙) | 25分 | 35分 | なし | 30分 | 90分 |
| Web-GAB | 52問・25分 | 40問・35分 | なし | 68問・時間制限なし | 80分 |
| C-GAB | 32問・15分 | 29問・15分 | 24問・10分 | 15分(事前受検) | 45分(例題5分を含む) |
表の「性格検査」は能力検査(言語・計数・英語)とは別の枠で、正解・不正解のあるテストではありません。能力検査との違いと回答時の考え方は別記事にまとめています。
玉手箱とGABは同じ問題?
玉手箱とGABはどちらも日本SHL社が提供しており、言語の論理判定・計数の図表読み取りという出題形式がよく似ています。そのため「玉手箱の対策をしていたらGABにも対応できた」という声も少なくありません。ただし玉手箱の方がやや易しい傾向があるとされ、同一の試験ではない点には注意が必要です。
では、対策をどう分けるのか
「別物だから対策を分ける」だけでは行動に移せないので、具体的に何が違うのかを示します。玉手箱・GABで固有に効くのは、大きな図表から必要な数字だけを素早く探し出す力と、本文に対して「正しい・間違っている・判断できない」を高速に判定する3択の論理判定です。これらはSPIにはほとんど出ません。逆にSPIで固有に効くのは、推論、損益算、割合や速さの文章題、順列・組み合わせといった分野で、これらは玉手箱・GABではまず出ません。つまり、どちらを受けるかで練習すべき問題の種類そのものが入れ替わります。
| 玉手箱・GABで固有に効く | SPIで固有に効く | |
|---|---|---|
| 計数・非言語 | 図表からの情報探索、四則逆算 | 推論、損益算、割合・速さの文章題、順列組み合わせ |
| 言語 | 本文の論理判定(正しい/間違い/判断できない) | 語句の用法、二語の関係、文の並べ替え |
1問に使える時間の違いを数字で見る
対策を分けるうえで見落とされがちなのが、時間感覚の違いです。玉手箱の計数は40問35分で1問あたり約52秒、言語は52問25分で1問あたり約29秒しかなく、同じ形式の問題を高速で連続処理し続ける集中力が問われます。一方SPIは、分野が次々に入れ替わる代わりに、1問に使える時間はやや長めに取られる傾向があります。玉手箱は「同じ作業を速く正確に繰り返す」練習、SPIは「異なる分野に頭を切り替える」練習、という違いが、この時間設計から生まれます。
どちらを受けるか分からないときは
選考案内に検査名が書かれておらず、玉手箱かSPIか分からないこともあります。その場合、受検ページのURLからある程度は推定できます(当サイトの受検URLから形式を判定するツールで確認できます)。ただし、企業がフォームで自作したテストなど判定できないケースもあり、事前情報が実際と食い違うことも起こります。形式が確定するまでは、どちらにも共通して効く部分——短時間で正確に処理する力、図表から必要な数値を探す力、文章の論理関係を素早くつかむ力——を先に鍛えておくのが、最も無駄になりにくい進め方です。形式が確定してから、その形式に固有のクセを上乗せします。
転職・中途採用でも同じ形式のテストが課される
玉手箱・GAB系のテストは新卒採用だけでなく、中途採用の選考で使われることもあります。ただし対策情報の多くは新卒就活生向けで、中途採用者向けの情報は比較的少ないのが実情です。受検形式(Web-GABか、C-GABか)によって電卓の可否や時間配分が変わるため、選考案内のメールなどで事前にどの形式かを確認しておくことをおすすめします。ただし、事前情報が実際の形式と食い違うこともあります。
形式に合わせて無料で演習する
当サイトでは、計数問題を無制限に出題しているほか、言語問題も80本文・320問を無料で公開しています。玉手箱・Web-GAB・C-GAB・GABの出題形式に対応し、新卒の就活はもちろん転職・中途採用の受検対策にもご利用いただけます。
あわせて読むと迷いが減るもの
本記事および当サイトの問題は、特定の試験提供会社・団体とは無関係の、独自形式に準拠したオリジナル情報・問題です。実際の試験問題の転載・再現ではありません。